麻雀セオリー大全 何切るシミュレーター用

お役立ちガイド

目的:何切るシミュレーターの評価精度を向上させるために、ネット上で収集した麻雀戦術セオリーを体系的にまとめた文書。所々にソースコード補足がありますが、気にしないで下さい。

牌効率の基礎理論

牌効率とは

牌効率とは、和了に至るまでの受け入れ枚数を最大化する打牌選択の理論。正確には「シャンテン数が進む有効牌の枚数」を基準にした手牌構成の最適化を指す。

ただし、「牌効率 = 受け入れ枚数の最大化」という単純な定義は狭義であり、広義には和了に至る期待値(速度×打点)を最大化する打牌理論を意味する。

1.2 面子候補(ブロック)の基本

手牌は以下の「面子候補(ブロック)」に分解して評価する:

種類受け入れ備考
完成面子(順子)崩してはならない
完成面子(刻子)崩してはならない
両面搭子2種8枚最も優秀なターツ
嵌張搭子(46待ち)1種4枚好形変化しやすい
嵌張搭子(その他)1種4枚好形変化しにくい
辺張搭子, 1種4枚最も弱いターツ
対子1種2枚(刻子方向)雀頭候補にもなる
両嵌2種8枚隠れた好形
リャンカン(飛び石)2種8枚強い複合形

受け入れ枚数の計算

  • 各有効牌は最大4枚(手牌・副露・ドラ表示牌で見えている分を引く)
  • 実効受け入れ枚数 = Σ(各有効牌の残り枚数)
  • 山全体は136枚。手牌13枚、王牌14枚、他家手牌39枚、ドラ表示牌等を除くと、残山は概ね70枚前後
  • 1巡あたりの有効牌ツモ確率 ≈ 実効受け入れ枚数 / 残山枚数

ターツ(搭子)の優劣

基本的な優劣順

搭子の強さは「受け入れ枚数」と「好形変化のしやすさ」で決まる。

強い順

  1. 両面搭子(リャンメン): 2種8枚。最優秀。特に 34, 45, 56 の中央寄りが強い
  2. 嵌張搭子(カンチャン・46系): 1種4枚だが、隣を引くと両面に変化する可能性あり
  3. 嵌張搭子(カンチャン・その他): 1種4枚。変化が限定される
  4. 辺張搭子(ペンチャン): 1種4枚。好形変化がほぼ不可能
  5. シャボ(対子×2): 対子2組は2種4枚の待ち。テンパイ時の最終形としては弱い

ターツの位置による差

同じリャンメンでも位置により好形変化の可能性が異なる:

ターツ待ち好形変化(受け入れ以外の有効牌)評価
3待ち(ペンチャン)4引きで1切り→24カンチャンに変化
14待ち(リャンメン)5引きで2345ノベタン方向に伸びる
25待ち(リャンメン)1,6引きで複合形に伸びる
36待ち(リャンメン)2,7引きなど多くの変化最優
47待ち(リャンメン)3,8引きなど多くの変化最優
58待ち(リャンメン)4,9引きで複合形に伸びる
69待ち(リャンメン)5引きで5678ノベタン方向に伸びる
7待ち(ペンチャン)6引きで9切り→68カンチャンに変化

ターツ選択のルール

同じシャンテン数ならターツの質で選ぶ

  • リャンメン > カンチャン > ペンチャン
  • 中央寄りのターツ > 端寄りのターツ
  • 好形変化の余地があるターツ > 固定のターツ

ターツオーバー時の切り方

  • ペンチャンから外す
  • カンチャンがあればペンチャンより残す(変化の可能性)
  • 同格のターツなら、ドラ絡みや役絡みのターツを残す

複合形の評価

4枚形

名称特徴受け入れ評価
ノベタン順子+単騎が2通り2種
端膨れ両面+対子複数変化
端膨れ両面+対子複数変化
中膨れ順子の内側が対子複数方向◎◎
暗刻+隣刻子+両面の可能性待ちが広い
暗刻+嵌張刻子+カンチャン
四連嵌嵌張が連続2種

5枚形

名称特徴評価
三面張(ピアノ待ち)1-4-7待ち◎◎◎
二面子候補面子+ターツが複合◎◎
面子+対子+ターツ複合好形◎◎
両嵌対子「飛び対子は中を切れ」

中膨れ(なかぶくれ)の特殊な強さ

例:

  • 345の面子 + 4の対子(雀頭候補)
  • 344の搭子 + 45のリャンメン
  • いずれのツモでも面子になりやすく、面子壊し判定を軽減すべき形

亜両面(あリャンメン)

例:

  • 234の面子 + 2の対子(雀頭候補) → 25待ちの両面だが、2で上がると頭がなくなる
  • つまり両面待ちの片方が雀頭と重複している形
  • 実質的には「5待ちの片面」+「2引きで22雀頭確定の良形」という二面性を持つ
  • 2を引けば:2223+4… → 22雀頭+234面子で好形確定
  • 5を引けば:2234+5 → 22雀頭+345面子で和了
  • 通常の両面(2種8枚)より劣るが、カンチャン(1種4枚)よりは明確に強い

孤立牌の優先順位

孤立数牌の切り順

孤立牌を切る際の優先度(先に切るべき順)

切る優先度: 高 ←――――――――――――――→ 低
  , > , > , > , > 

理由: 中央の牌ほどターツに変化する可能性が高く、かつ形成されるターツの質も高い

  • 1: (ペンチャン), (カンチャン)の2パターン
  • 2: (ペンチャン), (リャンメン), (カンチャン)の3パターン
  • 3: , (リャンメン), , (カンチャン)の4パターン
  • 4: , (リャンメン), , (カンチャン)の4パターン
  • 5: , (リャンメン), , (カンチャン)の4パターン

3〜7はいずれも4パターンだが、5が最も価値が高い理由

  • 赤5(赤ドラ)の受けがある → 打点上昇に直結
  • 形成されるターツ(45, 56, 35, 57)がすべて中央寄りで、さらに好形変化しやすい
  • 3や7は端寄りのカンチャン(13, 79)を含むため、やや劣る

孤立字牌の切り順

切る優先度: 高 ←――――――――――――→ 低
  オタ風 > 場風 > 三元牌 > 自風 > ダブ風

詳細

  • オタ風(客風): 役にならない。真っ先に切る
  • 対子になっても鳴けない可能性が高い
  • 場風(バカゼ): ポンすれば1翻だが、オタ風よりは価値あり
  • 三元牌(白: ポンすれば確実に1翻。対子なら残す価値大
  • 自風(ジカゼ): ポンすれば1翻+親なら連荘に有利
  • ダブ風(場風=自風): ポンすれば2翻。最も価値が高い

対子の字牌

字牌が対子(2枚)の場合

  • 三元牌・自風の対子 → 面子手でも絶対に残す(ポンで1翻確保)
  • ダブ風の対子 → 絶対に残す(ポンで2翻確保)
  • オタ風の対子 → 面子手なら切ることがある(鳴いても役にならない)
    • ただし七対子目が見えていれば残す

暗刻の字牌

字牌が暗刻(3枚)の場合

  • 役牌暗刻 → 和了時にそのまま1翻確定。絶対に崩さない
  • オタ風暗刻 → 面子として有効。崩す理由はない

ブロック理論

ブロックとは

手牌を面子候補(ブロック)に分解したとき、和了には4面子1雀頭 = 5ブロックが必要

ブロック数による状態判定

ブロック数状態方針
3以下ブロック不足浮き牌を残して変化を待つ
4やや不足雀頭候補を意識する
5充足ターツ選択。弱いターツから切る
6以上過剰最弱のブロックを切り出す

ブロック過剰(6ブロック以上)の処理

ブロック6以上の場合、1つは不要。以下の優先順で切り落とす:

  1. 孤立牌(浮き牌)→ ブロックですらないので最優先で切る
  2. ペンチャン(12, 89)→ 最も弱いターツ
  3. カンチャン(端寄り)→ 変化が少ない嵌張
  4. カンチャン(中央寄り)→ 変化の余地あり
  5. 対子(雀頭が他にあれば)→ ブロック充足時は切ることもある
  6. リャンメン → 基本的に切らない

雀頭の確保

  • 5ブロックの中に対子がない場合 → 「頭なし」で非常に不利
  • 対子がない場合、孤立牌の中から雀頭に変化しやすい中張牌を残す
  • 対子が2組以上ある場合 → いずれかを雀頭、いずれかを刻子方向にする判断

ブロック理論と七対子の分岐

  • 対子が4組以上あり、かつブロック構造(面子+ターツ)が5つに満たない場合 → 七対子モード
  • 対子が4組以上あるが、面子+ターツが5ブロック充足している → 面子手続行
    • 現行ロジックではこの判定を正しく実装済み

シャンテン数とターツ選択

シャンテン数ごとの方針

シャンテン方針重視するもの
3向聴以上手広く構えるブロック数、浮き牌の質
2向聴構想を固める好形ターツの保持、役の方向性
1向聴受け入れ最大化有効牌の枚数、良形テンパイの可能性
テンパイ待ちの質と打点待ちの種類・枚数、打点

イーシャンテンの形

イーシャンテン(1向聴)は特に重要。以下の分類がある:

名称待ち候補評価
完全イーシャンテン5ブロック+フォロー牌(搭子隣接の浮き牌)6種以上の受け◎◎◎
良形イーシャンテンリャンメン×2以上好形テンパイ確率高◎◎
愚形イーシャンテンカンチャン・ペンチャン含む愚形固定の恐れ
ヘッドレスイーシャンテン対子なし雀頭待ちも有効牌

完全イーシャンテン

例:  = 13枚

構造

  • 2面子(, ) + 2搭子(, ) + 雀頭() + フォロー牌()
  • フォロー牌とは、既存の搭子に隣接する浮き牌のこと
    搭子に隣接しての複合形を構成)
  • このフォロー牌の存在が、通常のイーシャンテンにはない追加の受け入れを生む

受け入れ分析(6種)

  1. , 両面完成)→ テンパイ。残り+から/シャンポン待ち or 両面待ちを選択可
  2. , 両面完成)→ ()面子化、切り → 両面テンパイ
  3. (フォロー牌の暗刻化)→ 面子化、切り → m両面テンパイ
  4. (雀頭の暗刻化)→ 面子 + 雀頭に転用、切り → 両面テンパイ

→ 合計 6種 約20枚 の受け入れ

なぜフォロー牌が重要か(5pとの比較)

  • もし浮き牌がではなく(搭子と無関係)だった場合:
    • 完成時: +両面のみ(シャンポン選択肢なし)
    • , の受け入れが消滅 → 受け入れは4種のみ
    • の「くっつき」(,引き)は新たな搭子を作るだけでシャンテンが進まない(6ブロック目になるだけ)
  • 全ブロック+フォロー牌が受け入れに寄与している状態が完全イーシャンテンの定義
  • この形を崩す打牌は大きなペナルティを課すべき

くっつきイーシャンテン

例:  = 13枚(浮き牌2枚)
  • 3面子完成(, , ) + 雀頭() + 浮き牌2枚(, )
  • 浮き牌の周辺の牌を引けばターツ形成→テンパイ
  • 浮き牌が中張牌であるほど有効牌が多い(5は最強)

巡目による評価関数の変化

基本概念:「瞬間MAX」vs「二次変化」

  • 瞬間MAX(瞬間受け入れ最大): 次の1巡で有効牌を引く確率を最大化
  • 二次変化: 将来のツモで良形に変化する可能性を評価

これらは対立概念ではなく、巡目に応じて使い分けるもの。

巡目別の評価基準

巡目フェーズ最大化すべきもの二次変化の重み
1〜6巡目序盤和了期待値高い(未来重視)
7〜12巡目中盤局参加期待値中程度(バランス)
13巡目以降終盤テンパイ期待値低い(即時重視)

序盤(1〜6巡目)の方針

  • 二次変化を重視: ツモ回数が十分残っている
  • 愚形テンパイより好形イーシャンテンを優先 することもある
  • 手の「伸びやすさ」「打点余地」「良形変化」を評価
  • 手を固定しない方が有利(「まだ手を決めるな」)

具体例

  • ペンチャン を払って浮き牌を残す → 序盤は正解
  • 良形リャンメン等の将来的な受け入れ増加を見込む

中盤(7〜12巡目)の方針

  • 速度と打点のバランス: 他家の進行を意識
  • 良形変化の余地がまだ少しある
  • テンパイ率 × 和了率 のバランスが重要
  • 押し引き判断が始まる巡目

終盤(13巡目以降)の方針

  • 瞬間受け入れ最大を重視: 変化を待つ余裕がない
  • テンパイそのものに大きな価値(流局聴牌料)
  • テンパイ維持 > 好形変化 のトレードオフ
  • 守備との兼ね合い

シミュレーター実装への示唆

現行ロジックの `evaluateModelSpeed` では `turnsLeft = max(6, 18 – currentTurn)` で残り巡目を計算している。これに加え:

// 巡目による二次変化ウェイト(提案)
function getSecondaryChangeWeight(turnNumber) {
    if (turnNumber <= 6) return 1.0;  // 序盤: 二次変化フル評価
    if (turnNumber <= 12) return 0.5; // 中盤: 半分
    return 0.1;                        // 終盤: ほぼ無視
}
  • 序盤: 弱いターツの切り出し(ペンチャン→リャンメン変化狙い)にボーナス
  • 中盤: 現行の受け入れ最大ベースで良い
  • 終盤: テンパイ維持ボーナスを強化

打点と速度のバランス(期待値計算)

局収支期待値

何切るの最終的な正解は以下の式で決まる:

局収支期待値 = 和了率 × 平均打点 - 放銃率 × 平均放銃失点 + テンパイ確率 × 聴牌料

速度(和了率)に影響する要素

  1. 受け入れ枚数: 多いほど和了に近づく確率が高い
  2. 良形/愚形: 良形テンパイは出和了率も高い
  3. 巡目: 早いほど有利
  4. シャンテン数: 低いほど有利

打点に影響する要素

  • 翻数: 役の複合可能性
  • : 待ちの形、面子の構成
  • ドラ: 表ドラ+赤ドラ
  • リーチ: 門前なら+1翻+裏ドラ期待
  • ツモ/ロン: ツモなら+1翻

打点と速度のトレードオフ数値基準

一般的な判断基準

速度差(受け入れ枚数差)打点差がこれ以上なら打点優先
4枚差2倍以上の打点差
8枚差3倍以上の打点差
12枚差ほぼ常に速度優先

簡易ルール

  • 受け入れ枚数が同等なら → 打点が高い方
  • 受け入れ枚数が4枚以上差なら → 基本的に枚数が多い方
  • 例外: 満貫以上の打点差がある場合は打点側

リーチのEV上昇効果

門前手の場合、リーチによるEV上昇は非常に大きい:

  • リーチ: +1翻
  • 一発: 約15%の確率で+1翻(平均+0.15翻)
  • 裏ドラ: 約40〜45%で1枚以上乗る(平均+0.5翻相当)
  • ツモ: ロンできなくてもツモで和了できる
  • 相手の降り: リーチ宣言で他家が降りる → 安全にツモ巡が回ってくる

役の方向性判断(軸理論)

主軸の4分類

手牌進行の方向性は大きく4つの「軸」に分類される:

特徴向いている手
リーチ軸門前で手を進め、リーチで打点を取る中張牌が豊富、ターツが多い
タンヤオ軸牌効率に最も忠実な進行2〜8の中張牌中心、赤ドラと好相性
役牌軸速度特化。ポンで1翻確保役牌対子あり、手が遅い時
染め手軸打点特化。色を寄せる1色+字牌のブロックが4以上

副軸の分類

主軸に乗った後の「形作り」として機能する役:

副軸特徴判断基準
七対子対子4+でブロック不足時に主軸に昇格可能対子≧4 かつ ブロック<5
トイトイ鳴きで暗刻→ポン刻。打点上昇暗刻2+、役牌あり
三色3色のn(n+1)(n+2)。自然に見えた時のみ2色以上面子完成、残り1色にターツ
一通同色の123-456-789。結果論が多い2ブロック完成、残り1ブロックにターツ
平和門前+全順子+リャンメン待ち+雀頭非役牌門前、中張牌多め

シミュレーターへの実装示唆

方向性の判定フロー

  1. 手牌のブロック構成を分析
  2. 以下を判定:
    • a. 染め手判定: 1色+字牌でブロック4以上、他色ブロック0
    • b. タンヤオ判定: 1,9,字牌が0または孤立のみ
    • c. 役牌判定: 役牌対子あり
    • d. 七対子判定: 対子4以上、かつブロック不足
  3. 該当する軸に応じた加点/減点を適用

七対子モードの判定

判定条件(現行ロジック)

  • 対子が4組以上
  • かつ面子手としてのブロック(面子+ターツ)が5未満

改善提案:より精密な判定

七対子への傾斜度合いは段階的であるべき:

対子数ブロック数判定
45以上面子手続行
44以下七対子モード
55以上面子手優先、七対子を意識
54以下七対子強行
6七対子確定(聴牌)

七対子モード時の切り順

  • 対子を絶対守る(対子崩しに大ペナルティ)
  • 孤立字牌は残す(七対子で字牌待ちは出和了しやすい)
  • 中張牌の孤立は切る(他家に使われやすく、待ちとして出にくい)
  • トイツ落とし: 3枚目が来た牌は1枚切って対子に戻す

染め手(ホンイツ・チンイツ)の判定

判定条件(現行ロジック)

ホンイツ移行条件:
  本命色 + 字牌のブロック ≧ 4
  AND 他色のブロック = 0(全て孤立牌)

判定の段階的な評価(改善提案)

枚数ではなくブロック構造で判断するのは正しいが、さらに細かく:

状態判定打牌への影響
本命+字のブロック≧4、他色ブロック=0染め確定他色孤立を+2500で切り飛ばす
本命+字のブロック≧3、他色ブロック=1染め傾斜他色のターツ崩しにもボーナス(+500程度)
本命+字のブロック=3、他色ブロック≧2染めない通常評価

鳴きと染め手

  • 他家の字牌をポンして染め手に向かうケースが非常に多い
  • 副露済みの面子の色も判定に含める(現行ロジック実装済み)
  • 鳴いている色が1色に偏っている → ホンイツの可能性が高い

チンイツの特殊評価

  • 字牌0枚で1色に集中 → チンイツ(門前6翻/鳴き5翻)
  • ホンイツの3倍以上の打点
  • 字牌を切ることへのペナルティは不要(チンイツ狙いなら字牌を切る)

ドラの扱い

ドラの価値

ドラは1枚=1翻で、無条件に打点が上がる最も効率的な要素

ドラ周辺牌の保持

  • ドラそば(ドラ牌の±2以内): ドラ受けがある孤立牌は通常より残す価値が高い
    • ※「ドラ表示牌」ではなく「ドラ牌そのもの」の±2。例: ドラが5mなら3m〜7mがドラそば
  • 現行ロジック: `getDiscardPriority()` で±2以内をpriority=12(高保持)に設定

ドラの枚数による判断変化

ドラ枚数打牌への影響
0枚打点不足。役の複合を意識する
1枚リーチで満貫級を目指せる。速度寄り
2枚以上高打点確定。多少の愚形も許容される
3枚以上超高打点。速度最優先でよい

赤ドラ(赤5)の特殊な扱い

  • 赤5は5と同等の牌だが、ドラ扱い
  • 赤5を含む手はドラ+1翻の恩恵がある
  • 5を受け入れ牌とするターツ(34(2,5待ち), 46(5待ち), 67(5,8待ち)等)は赤5受けがある → 通常よりやや高評価
    • ※ 45(3,6待ち)・56(4,7待ち)は5を既に含むため赤5「受け」にはならない(手牌の5が赤ならそれ自体がドラだが、それは「受け」とは別)
  • 現行ロジック: 赤5の有効牌分離は `evaluateModelSpeed` で wait を split して対応済み

テンパイ時の待ち選択

待ちの種類と和了率

待ち種類数枚数(最大)出和了しやすさ
両面2種8枚高い(自然に出る)
シャボ2種4枚中(字牌含みなら高い)
カンチャン1種4枚
ペンチャン1種4枚やや高い(意外と出る)
単騎1種3枚字牌なら高い

良形テンパイの価値

  • リャンメンテンパイ: 最も安定。リーチでの和了率は約45-55%
  • 愚形テンパイ: 和了率は約25-35%。倍近い差がある
  • 現代麻雀では「愚形テンパイよりもう1巡待って良形テンパイ」が正解になるケースが多い

テンパイ維持 vs テンパイ崩しの判断

テンパイ崩しが正解となる条件

  1. 現在の待ちが愚形(1種4枚以下)
  2. 崩すことで良形テンパイに変化する受け入れが多い(目安: 手変わり8枚以上)
  3. 序盤〜中盤であること(巡目に余裕がある)
  4. 打点が大きく上がるケースがある

テンパイ維持が正解となる条件

  1. 良形テンパイ
  2. 終盤(13巡目以降)
  3. テンパイ料が重要な局面
  4. 手変わりが少ない

ダマテン vs リーチの判断基準

→ 14章で詳述


リーチ判断

リーチのメリット・デメリット

メリット

  • +1翻(確定)
  • 一発の確率(約15%で+1翻)
  • 裏ドラの期待値(+0.3〜0.5翻相当)
  • 他家への圧力(降り打ちを強制)
  • ツモのみの手もリーチで和了可能

デメリット

  • 1000点の供託
  • 手牌を変更できない(手変わりを放棄)
  • 他家に警戒される(危険牌を止められる)
  • 振り込み回避ができない

リーチ判断の数値基準

基本ルール: 門前テンパイはほぼリーチ

特にリーチすべきケース:
  • 良形テンパイ(リャンメン以上)
  • 打点が2翻以下(リーチで大幅UP)
  • 序盤〜中盤(残り巡目が多い)
ダマが有利なケース:
  • 既に満貫以上ある(リーチの打点上昇メリットが薄い)
  • 終盤(残り3巡以下)
  • 3面待ち以上のダマでの出和了率が高い局面
  • 和了逃し(見逃し)を活用したい

追っかけリーチの判断

  • 他家がリーチしている状態でのリーチ
  • 自分もテンパイしているなら基本的にリーチ
  • 愚形1000点 vs 他家リーチ → 降りた方が良いケースも

副露(鳴き)判断

鳴くべき条件

  1. 役が確定する(役牌ポン、タンヤオ確定など)
  2. テンパイに入る(速度メリットが大きい)
  3. 打点が維持される(鳴いても3翻以上など)

鳴くべきでない条件

  1. 役がなくなる(鳴くとリーチ・平和・一盃口等が消える)
  2. 打点が激減する(門前満貫→鳴いて1000点など)
  3. 手牌が減って守備力が低下する
  4. 「鳴いて飛び出る当たり牌」 → 鳴き後の切り出しに危険牌しかない時

チーの特殊性

  • チーは上家からのみ
  • チーはターツを完成させる → 手が進む
  • しかし手牌が短くなり、守備力が下がる
  • 安牌がない状態でのチーは危険

何切るシミュレーターでの副露考慮

  • 現行ロジックでは副露済みの面子を `melds` として受け取り、シャンテン数・役判定に反映している。
  • 改善提案: 副露手の場合、守備力低下ペナルティも考慮すべき。

守備・安全牌管理

何切るシミュレーターにおける守備の位置づけ

何切るシミュレーターは主に攻撃面(和了確率×打点)を評価するが、現実の麻雀では守備面(放銃リスク)も重要。

安全度の順序

安全な順

  1. 現物(リーチ者の捨て牌にある牌)
  2. 字牌(場に2枚以上見えている)
  3. スジ(両面待ちに対して安全)
  4. ワンチャンス(全4枚中3枚見えている牌の周辺)
  5. (全4枚中4枚見えている牌の周辺)

何切るにおける守備考慮の提案

終盤や他家リーチ時に、打牌候補の「守備的価値」を加点する仕組み:

// 安全牌保持ボーナス(提案)
if (turnNumber >= 10) {
    // 字牌の孤立は切りやすいが、安全牌としての価値もある
    // 安全牌を1枚保持していることへのボーナス
    safetyBonus = countSafeTiles(handAfterDiscard) * 100;
}

麻雀の格言とその妥当性

牌効率系の格言

格言意味妥当性シミュレーター関連
「飛び対子は中を切れ」のような形は3を1枚切るリャンカン判定で対応可能
「両嵌の渡りは残せ」のような4つ離れた牌は引きで両嵌に二次変化評価で対応
「伸ばすは外、かけるは内切り」持ちで伸ばすなら切り、テンパイなら切り巡目による変化に対応
「好牌先打」良い牌は後で危険になるから先に切る攻撃面のみなら基本的に必要ない

待ち選択系の格言

格言意味妥当性備考
「単騎は西で待て」客風の西は場に出やすい統計的根拠は薄い
「下手なシャボより辺嵌」シャボ待ちより辺張・嵌張を選べ字牌含みシャボは実際強い
「人の嫌がる三門聴」変則三面待ちは読まれにくい出和了率が高い

守備系の格言

格言意味妥当性備考
「序盤の裏スジ、中盤のまたぎスジ」危険牌のパターンが巡目で変わる統計的に一定の相関あり
「鳴いて飛び出る当たり牌」鳴き後の切り出しは危険実戦で非常に有効

受け入れ枚数一覧表(参考値)

両面搭子の受け入れ

, 待ち: 最大8枚
, 待ち: 最大8枚(5受けに赤5含む→打点上昇)
, 待ち: 最大8枚
, 待ち: 最大8枚
, 待ち: 最大8枚(5受けに赤5含む→打点上昇)
, 待ち: 最大8枚

嵌張搭子の受け入れ

 待ち: 最大4枚
 待ち: 最大4枚
 待ち: 最大4枚
 待ち: 最大4枚(赤5受けで打点上昇の可能性)
 待ち: 最大4枚
 待ち: 最大4枚
 待ち: 最大4枚

辺張搭子の受け入れ

 待ち: 最大4枚
 待ち: 最大4枚

符計算の基礎(打点精度向上用)

基本符

  • ツモ和了: 基本符20符 + ツモ2符
  • ロン和了(門前): 基本符30符(副底20符+門前加符10符)
  • ロン和了(鳴き): 基本符20符
    • ※ 符加算が全てゼロで合計20符になる場合(食い平和形)は30符に切り上げ

面子の符

面子中張牌幺九牌
順子0符0符
明刻2符4符
暗刻4符8符
明槓8符16符
暗槓16符32符

待ちの符

待ち
両面0符
シャボ(シャンポン)0符
嵌張2符
辺張2符
単騎2符

雀頭の符

雀頭
数牌・オタ風0符
場風2符
自風2符
三元牌2符
ダブ風(連風牌)4符

点数早見表

子のロン

翻\符 25 30 40 50 60 70 80 90 100 110
1翻100013001600200023002600290032003600
2翻1600200026003200390045005200580064007100
3翻32003900520064007700満貫満貫満貫満貫満貫
4翻64007700満貫満貫満貫満貫満貫満貫満貫満貫

親のロン

翻\符 25 30 40 50 60 70 80 90 100 110
1翻150020002400290034003900440048005300
2翻24002900390048005800680077008700960010600
3翻480058007700960011600満貫満貫満貫満貫満貫
4翻960011600満貫満貫満貫満貫満貫満貫満貫満貫

子のツモ(子払い / 親払い)

翻\符 25 30 40 50 60 70 80 90 100 110
1翻300/500400/700400/800500/1000600/1200700/1300800/1500800/1600900/1800
2翻400/800500/1000700/1300800/16001000/20001200/23001300/26001500/29001600/32001800/3600
3翻800/16001000/20001300/26001600/32002000/3900満貫満貫満貫満貫満貫
4翻1600/32002000/3900満貫満貫満貫満貫満貫満貫満貫満貫

親のツモ(○○オール)

翻\符 25 30 40 50 60 70 80 90 100 110
1翻500700800100012001300150016001800
2翻800100013001600200023002600290032003600
3翻16002000260032003900満貫満貫満貫満貫満貫
4翻32003900満貫満貫満貫満貫満貫満貫満貫満貫

満貫以上(5翻〜)

翻数 名称 子ロン 子ツモ(子/親) 親ロン 親ツモ(全員)
5翻満貫8,0002,000/4,00012,0004,000
6-7翻跳満12,0003,000/6,00018,0006,000
8-10翻倍満16,0004,000/8,00024,0008,000
11-12翻三倍満24,0006,000/12,00036,00012,000
13翻+役満32,0008,000/16,00048,00016,000
  • 備考
    • 25符は七対子専用。1翻25符は存在しない(七対子は最低2翻)。  
    • 子ツモの表記は「子の支払い / 親の支払い」。合計 = 子×2 + 親×1。  
    • 親ツモの表記は「各プレイヤーの支払い(3人分)」。

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